SEANです。
年明けからフィリピンで仕事をするようになって9か月が過ぎましたが、
昨年まで生活の拠点だったタイと比べると、英語が公用語なので仕事の
面では非常にラクです。バンコクで6年ほど生活していましたが、簡単な
タイ語会話はできましたが、タイ文字は殆ど読めず、よって契約書類なんて
さっぱりわからない、、、
それが、フィリピンでは、契約書などの公文書は英語で書かれているので、
わからない単語が出てきても、 ネットで調べればわからない、ということは
ありません。
そして、フィリピンの英語についてですが、仕事で付き合いがある人たちの
英語は殆ど訛りもなく、また、こちらがノン ネイティブであることを理解して
くれているので、スピードも速くなく、日本人にとっても難しくない部類かと
思います。リスニングはこのような感じです。
あとは電子メールでの英語ですが、これはフィリピンで仕事を始めて意外
だったのが、当初はくだけたアメリカ英語が流布しているものと予想していたの
ですが、実際のところは全く違いまして、非常にきれいな、言い換えれば古風な
英文、構文ないしフレーズを使うことが多いことに気が付きました。
どうやら、きれいな、日本的にいえば、英文法をきっちり守った表現、正しい
英文を書いたり話すことがステイタスというか、知的レベルを判断される要素に
なっているみたい、です。
この点からしたら、多くの日本人にみられる、受験英語というのは、フィリピンに
おいては全く問題にならないと感じています。
むしろ、問題になるとしたら、フィリピンだけではないですが、いわゆる和製英語、
日本人的英語、ではないでしょうか。
どこの国でもあるようですが、その国の訛りだけではなく、独特の表現の使用が
みられるケースは多々あるのですが、日本は特にこれが多い気がします。
まずは、Sorry。多分、「すみません」がソーリーとなり多用されるのでしょうが、
先日とあるレストランで日本人観光客らしきおじさんが大きな声で、「そーりー、
そーりー」とウエイターを呼んでいました。
日本人慣れしているウエイターなら、これが、「Excuse Me」の意味であることは
わかるでしょうが、初めて聞いたら、ちょっとびっくりすると思います。
なんで、いきなり謝られるのだろう、かと。基本的に謝らないフィリピンですし 笑
さらにこのおじさんは、「生ビール キャン?」と言っていたのですが、多分これは、
「生ビール ある?できる」→「CAN」という風に単語を直訳して伝えたのだと
思いますが、さすがにこれは通じなかったです。
どうやらウエイターは、瓶ビールではなくて缶ビールを欲していると解釈した
ようで、「Not Available 」と答えていたのですが、ビール品切れかあ、と嘆いて
いたおじさんが可哀そうだったので、隣の席から私が横入りして、瓶ビールで
オッケーですよね?と確認して、感謝されました。
そういえば、日本人英語では、Available という言葉は殆ど出てきませんが、
さすがに、日本人以外に”できる?”を”CAN"で理解してもらうのは不可能です。
これは、”まず日本語でイイタイ事を考え、それを直訳する”という作業を辞めない
限り治りません。
あと、これもなぜかよく日本人が使うのが、ASAP。
日本人でよくある使い方としては、大至急お願いします、と言いたいときに使い
ますが、ASAP のニュアンスとしては、”なる速で”位のものです。
仕事のメールでこの言葉を見るのは、相手からの返事の時です。
”なるべく速くやりますから”といったニュアンスです。
ですから、もし、今すぐにやってください、という事を伝えたいなら、
”Immediately" か、さらに強く、例えば部下に命令するなら、
”Do it right now! " の方が適切だと思いますし、抽象さをなくしたいなら、
”within today 今日中に” だとさらに良い感じです。
ここでも、日本人英語には出てこない、Immediately、とか、Right now という
表現が実際には非常に役立つものです。
私自身、英語公用国で生活したのはフィリピンが初めてで、現在も英語力は
発展途上なのですが、痛感しているのは、日本の受験英語は実は凄く役立って
いるけどれも、一方で和製英語は捨て去らないといけないな、という事です。
乱暴に言うと、日本に居たときにはほとんど使わなかった単語、フレーズが
実は本来の英語らしい、という事になります。ソーリーよりも、Apologizeの
方が英語らしいし、格もあります。
ビジネスメールで、”ソーリー、ソーリー”とやったら、日本語であれば、
”ごめんね~”とか、”あ、すいませーん”みたいな感じがしますから、ビジネスマナーと
しては、今イチ未満といったところです。
年に一度くらいに観光だけでの渡航でしたら、そーりーそーりー、の英語で
構わないと思いますが、英語でビジネスするのであれば、相手から下に見られない
よう、まずは正しい表現、次には格も感じてもらえるようにしていきたいと自分自身
考えています。