SEANです。
世界の中でも、物事を正確にスピーディーに処理することでは最優等の日本とフィリピンでは、恐ろしいほどのギャップがある訳ですが、これは実際に経験してみないと、日本人の方には中々ご理解いただけないと思います。
日本だったら、あり得ない、あるいは、半端ナイ、ことの連続です。
先日、取引先の保険会社に保険証券発行のリクエストをしていました。
いつも、その会社のメッセンジャーが証券をデリバリーしてくれて、引き換えに代金を小切手で支払うのですが、前もって、デリバリーの日がいつになるか連絡が来ることになっていました。
数日後、突然、連絡無しに、その会社のメッセンジャーが来ました。
タイミング悪く、その時には、ちょうど、当社のアカウントが外出しており、小切手は金庫の中。もし、事前に来訪を告げていてくれれば、金庫から出して準備できていたのですが、それもできず。
単純に代引きの作業だけを指示されているデリバリースタッフは困っている感もありつつ、でも一方で、なんだか、こういう事態には慣れている雰囲気もあり。
そのスタッフには、明日また来てください、と言ったのですが、手元に差し出されていた保険証書をちらっと見たら、こちらがリクエストした内容とは異なっていて、つまりは不良品ということ。
仮に、代金を支払えたとしても、注文した内容とは違うものを持ってきたわけで、どっちみち、出直してもらうしかない、という事です。
最初は、メッセンジャーに間違いを伝えようかと思いましたが、正確に伝わる確率はおそらく5%未満。彼にモノを運ぶ以外の役割を期待してはいけません。
そこで、保険会社の担当者に”優しく”メールして、事前の連絡が無かったから小切手が用意できなかったことと、金額が間違っていたことを伝えたところ、返信は、
”Noted po"
了解しました、わかりました。
これだけ、です。やはりというか、謝罪しない、責任は負わない文化なのですね、、、
こうして、1度、発行した証券を取り消して、再発行して、というプロセスに再び時間が掛かり、その過程で間違いが起きて、という事が積み重なっていく結果、日本だったら1日で終わることがフィリピンでは1か月でも終わらない、あるいは、いつ終わるかわからない、という状況となる訳です。
ちなみに、過去、この会社が事前連絡無しにデリバリーに来たのは2回あったのですが、3か月ほどはちゃんと連絡をしてくれていたので、こちらも油断していました。
フィリピンで真っ当な仕事をしようとする限り、常に、どこかに落とし穴があると注意して緊張していないと、やられますね。
あとは、こういったデリバリーミスは、間違いなく他社でもあるのですが、無駄な交通費、人件費(人件費は安いですが、交通費はタクシー使えば馬鹿にはなりません)はどこに加算されるのか?というと、これは間違いなく顧客、つまり価格に上乗せされていると思います。
自社のミスが原価に加算されるのではなく、売価に加算されるのがフィリピンです。