CRSは調べていただければわかりますが、今年8月1日から多くの国ではじまった国際的税情報の開示システムです。
OECD加盟のほとんどの国はこれに参加していて、2国間での所得、税金、資産の状況を自動的に相手国からの開示要請があった時に開示する仕組みです。
さて、そのCRSに加盟していない国でアジアで有名な国に台湾、フィリピン、タイ、カンボジアがあります。
アメリカは別の意味でFATCAという制度があるので加盟していないです。
ですから香港などで銀行口座を開設する際には、アメリカのグリーンカードなどを持っていない宣誓書のようなものにサインをしないといけない仕組みになっています。
これまではチャイナマネーがメインランドチャイナ(中国本土)から、マカオを通じて海外に流れていたのが昨年11月に12万MOP規制の発動で一気にそのルートが無くなり、今年7月16日の香港からの12万HKD以上の出入国の持ち込み、持ち出し制限。
それを越えた無申告には50万HKDおよび2年間の禁固刑の罰則適用。
麻薬犬ならぬ、紙幣インク探知犬を4頭すでにイミグレに配備しています。
CRSには中国も加盟していますので、台湾は加盟しないという見方が大方を占めていて、チャイナマネーとひとくくりに言われていた資金も中国=マカオ、中国=香港の地下銀行の多くの摘発もあってこれからは台湾マネーおよび、中国=台湾ルートを持つものが台頭してくるのではと思っています。
台湾=フィリピン、台湾=カンボジア(どうもハイチとともにそう遠く無い未来にOECDのページには加盟の予定みたいですが)、台湾=タイ
この3か国はマネーの潮流が変わる潮目かと思います。
自分はフィリピンの他に香港にも住んでいますが一概にチャイナマネーと言っても中国本土、マカオ、香港、台湾ではお金の性質、人の気質が違います。
そこを理解して、文化を学ぶことが大切かなと思います。