SEANです。
まずはお断りで、以下はあくまで私個人の主観に基づく雑談となります。
昨晩、ちょっと気分を変えて外食でも、と思い、マカティの外れにある台湾料理店に飛び込みで入店しました。路面店でお客さんが結構入っていたので、良さげに感じまして。
注文してから出てくる料理も悪くない。
黒トリュフ入りの小籠包240ペソ。この価格ですから、当然、本物のトリュフではなくトリュフオイルが入っているだけですが、それでも悪くない。
酸辣湯、豚肉の料理も悪くなく、まあ、これなら、お客も入るよなー、と思いながら食事を楽しんでいたのですが、最後に出てきた焼き餃子だけ、なんだか妙な雰囲気でした。
日本と日本以外の焼き餃子は形状はかなり違うものの、焼き面が上になっているのが、自分の経験上では100%でした。時折、バサッと盛り付けていて、バラバラなものはありましたが。
この店のメニュー写真にも、「鍋貼餃子」の名称の通り、焼き面が博多の鉄なべ餃子のように綺麗に盛られていたのに、現物は、全て、焼き面が下で「耳」の部分が上に”キレイに”ひっくり返されています。
どうみても怪しいので、箸で餃子をつまんで、底面を見たら、10個中、1個を除いて、残りの9個全ての皮が破けていて、肉汁は完全に流出済み。乾いた肉餡が見える、ブロークン餃子でした。もう、完全にブロークン ハートですね。
まあ、ローカル客だったら、わからないと思ったのでしょうかね?
どう考えても、コックが調理に失敗して皮が破けたのを、1個づつ丁寧にひっくり返して”隠ぺい”して、お客に出した、という風に理解しています。どうせ、わからねーだろーと。
そこで、店員のお兄ちゃんに”これ、見ればわかるけどメニュー写真と全然違って、殆どの皮が破れていて美味しくないよ。作り直してください”と言ったのですが、さっきまではニコニコしていたお兄ちゃんの表情が一気に変わり、もう、クソ面倒な仕事増やしやがってよーという、やんちゃなあんちゃんの風情になってしまいました。
それまでは楽しく食事していたこちらも、一気にテンションが下がり、やっぱりフィリピンで外食は慎まないといけないなあ、なんていう後悔をしながら待つこと15分後、今度は、きっちり、羽根が付いた焼き餃子が出てきたのですが、もはやあまり食欲はなく、けっきょく 大部分残しまして、普段なら包んでもらうのですが、何か報復されて仕込まれても嫌なので、そのまま帰宅した次第です。
たかが餃子なのですが、あの、皮が破れた惨めな餃子を眺めながら思い出したのが、
これこそ、フィリピン人の労働観だ
ということです。
日頃の仕事でも社外の人と接していて非常に感じるのが、自分のミスを認めない、
隠ぺいする。優しく指摘したとしても、認めずに泣きわめく場面にも遭遇したことが
あります。
特にミスを隠ぺいするのは、こちらの専売特許、という位、多く遭遇します。
おそらく、歴史的なものがあるのだろう、と思います。
今回の餃子だったら、まず調理でミスをした。
日本だったら、すぐに作り直す、という事になるのですが、こちらでは、まずコックがミスを認めたがらない。それで、器用にも焼き面を裏返して”隠蔽”して、ホール係に渡す。
ホール係は当然、ただ運ぶ仕事(だと思ってる)ですから、そのまま運んで、それで、お客からコンプレインが来たら、”あー、面倒な事になったなあ。コックともめたくないなあ”と思い、出来れば、やり直しにならないよう、お客にうまく言いくるめて済ませよう、と考える(実際、昨日も、あんちゃんが席に来て、ちゃんと料理している、火が通っている、などと言い訳をしたのですが、僕から”この写真と全く違うのだけど、なぜかな? これがいつもの君の店で出している餃子だというなら、そのまま食べるよ”と言ったら、嫌そうな顔をしながらキッチンに行って、作り直しと相成りました)。
スタッフ同志も、客目線ではなく、あくまで身内のかばいあいが優先なのですね。
日本人の多くが美徳としている、”目の前の人に対して誠実に接しよう”というのとは全く違う価値観なのです。
もちろん、同じ中華系のレストランでも、それなりの店に行けば、全く違うレベルのサービス水準となりますから、今までの話がフィリピン全てを物語っている訳ではありませんが、国のレベルや文化は高級レストランではなく、庶民が通う店で判断できる、というのが持論ですので、結論としては、
フィリピンで仕事をするときには、ミスの隠ぺいに気をつけよう
ということと、
フィリピンで焼き餃子を食べるときには、焼き面が裏返しになっていたら
ちゃんとチェックしよう
ということになりますね。
(余談)
ですから、フィリピンの三菱自動車工業さんは、本当にすごいと思いますね。
フィリピンで日本車といえば、まずはトヨタですが、次に目に付くのがミラージュを筆頭とする三菱なんです。歴史もあって、比国にがっちり浸透しています。
この国で、ちゃんと高品質なクルマをたくさん生産しているのですから。
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