SEANです。
相変わらず評判の悪いマニラのタクシーですが、ちょっと視点を変えてドライバーの立場からしますと、年率5%以上のインフレが進むのに、初乗り料金が変わらず、規定料金しかもらわないでいたら生活が成り立たない、というのも理解できます。
あくまで感覚的な話になりますが、日本のタクシー代はとても高いと思いますし、ドライバーは基本、給料制です。安定した給料が保障されていて、これはフィリピンのタクシー(ほとんどが出来高制ですから、固定給無しです。タクシー会社の中にはこのあたりを考慮して優れた経営をしている所もあるようですが)とは全く異なります。
ちゃんと給料が保障されている日本のタクシーと、出来高が上がらないと生活もままならないフィリピンのタクシーで、タクシー運転手に日本同様の規範を求めるのは可哀そうだと思います。これは、以前住んでいたバンコクでも同じような気持ちでした。
日本と同様、タクシーに乗ったらメーターを倒さない限り、絶対に認めない、という気持ちは判りますし、旅行ガイドにそのように書いている事もありますが、果たしてそれがベストなのか?
日本であればよほどブラック企業でもない限り、国で定められた最低賃金はもらえるようになっていますが、生活保護など無いフィリピンでは、一応最低賃金は定められてはいますが、職に就けないことも多いし、でも、その割には物価は高くて庶民の暮らしは大変であることを理解してあげるとよろしいのではないかと思います。
ニノイ アキノ空港からマカティまででしたら、交渉で300ペソならGRABと同等で個人的には問題無し、400くらいはまあ仕方ない。メータータクシーで空いている時なら160ペソでマカティまで来たことがありますが、その時には200ペソ渡してお釣りはいいよ、と言ったらとても感謝されました。
マラテはもう少し遠いですし、マカティより治安が悪くなるので、500ペソまでだったら仕方ない、位の考えでも良いのではないでしょうか。
日頃はGRAB を使っているのですが、特にクリスマスシーズンの今頃はリクエストしても空車が無くて捕まらないので、そうなるとメータータクシー(白いタクシーです)ということになりますが、ある程度は交渉というか言い値に応じるようにしています。
もし相場が判らないというのであれば、GRABのアプリで検索だけしてみると、その時点の料金が出てきますから、それをベースに交渉するのも良いと思います。
確かに、未だにあくどいドライバーが居るのは間違いないのですが、真っ当な人もいます。もし、黙ってメーターを倒してくれて、渋滞にも関わらず追加料金も求めないようなドライバーでしたら、降車時、つり銭プラスアルファくらいのチップを渡してあげると、殺伐としたマニラの日常も少し良くなるような気がしています。
追伸
以前、マラテでトライシクル(3輪バイクのタクシー)で100ペソで交渉妥結していたのですが、降車時になって「一人100ペソで合計200ペソだ」と言ってきたケースがありました。そんなの聞いていない、と言い返して100だけ渡して立ち去ったら、追いかけても来ませんでしたが、この経験からタクシーでも「二人で300ペソだな?」と常に聞くようになって、たまにウザいと思われています 笑
そんな時には、「おじさんには非はないけど、あなたと同じフィリピーノで悪いのが居て、人数分の料金だと言ってきたから、こうやって毎回確認している。おじさんも悪くないが俺も悪くない。」と言っています。